第64章

「ねえ、聞いてよ。ハワード嬢がウェンディにちょっかい出したんだけど、失敗して恥かいたの、本人のほうだったんだって」

カリーナは飲み物を口に運ぶふりで、つり上がりそうな口元を隠した。声色だけは、これでもかというほど愉快そうだ。

「だってさ、ハワード嬢のドレス、裾が床に引きずるタイプでしょ? あれ、踏まれて……スカートがそのまま、ずるんって落ちたの!」

アリシアはぱちぱちと瞬きをして、目に好奇心を灯す。

「……本当に落ちたの?」

「うん。ここから、ここまで」

カリーナは自分の胸元を指し、それから腰のあたりまで手をすっと下ろして見せた。

アリシアは目を丸くする。

「わあ……」

そ...

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